出発日前日まで、「飛行機に乗りたくない~!」という心の叫びは今回もみんなに失笑され、
前々回くらいから味をしめた”酔い止めトラベルミン”を服用し、死んだように寝入りながら
テキサスへ。あっという間に仕入が始まってしまった。
到着日に現地の輸送会社へ寄ってから、早速6軒まわって仕入。
一日目にして久しぶりにアイスクリームチェアを購入できた。
夜はかなちゃんと時差ボケのせいか気絶状態で眠り、次の日は朝から1時間半かけて蚤の市へ。
かなちゃんもこの田舎道運転だけはばっちり。最初は霧が凄かったのだけど、途中から青空に。
メガネの上からサングラスでハイウェイをとばしています。右は絶対に踏切で遭遇したくない
長すぎる貨物列車。通り過ぎるのに一体何分かかることか・・・

天気予報ではちょっとだけシャワーが降るかもとの予報。瓶を沢山持っていたおじさんのテントで
物色していると、何やら涼しい風が・・・「来ますよ、奴が」というかなちゃんの予言どおり、
黒い雲と共にシャワーどころではない激しい雨が。おじちゃんのテントはしっかりしていたので大丈夫でしたが、
他のディーラー達は結構店じまいモードになってしまい、一日目は不完全燃焼でした。
三日目は蚤の市で朝ごはん。写真に撮るとアメリカンな朝食になってますねー。

お天気はなんとかもってくれたので、買えるだけ買い込んで終了。
大物をまったく買わなかったので、ちょっとあせりながらもホテルへ。
今回は2階の部屋しか空いてなかったので、運び込むのが大変でした。
四日目は悩んだあげく古着屋もまわってしまうことに。
やっと三軒目に学生のころ(何年前!?)お手伝いしていたAhab Bowenに行くと・・・
お店を辞めてしまっていました・・・ショックでしばらく放心状態になってしまった。
なぜならここは私が古着を扱うお店をしたいと思うきっかけになった場所だったから。
ダウンタウンにありながらも、大きな木の下の緑の小さな家、ピンクに塗られたバスルーム、
暇な時にこっそり座る大好きだったブランコ・・・初めてゲイの人達と働いて、
彼らの素敵な生活っぷりに刺激されたこと、オーナーのマイケルにクリスマスに連れて行ってもらった
アメリカで初めての映画のような豪華なレストラン、プロムのドレスを選びに来るお人形のような
綺麗な女の子たち、そして何よりも昔の映画の様な古着が並ぶ店内・・・
マイケルはこの店を35年も続けた。私の知る限り、アメリカであんなにも良い状態で古着を
ディスプレイしていた店はない。店頭に出す前にしっかりチェックして補修し、スチームをかけて仕上げる。
私もここで教わった。遠い日本でもしっかりと引き継いでいきたいな。
マイケル、お疲れ様でした、そして本当に沢山の夢と思い出をありがとう。
![ahab4-thumb-560x373[1]](https://blog-imgs-45-origin.fc2.com/g/e/n/generalstore1218/20120407040743b3cs.jpg)
日曜日は毎回45分くらい運転して、御年76才の大好きなジョンとバーバラの店へ。
前にも紹介したことがありますが、田舎の煉瓦作りの古い2階建の建物。
その昔は一階が食料品店で、二階がフリーメイソンの集会所だったそうですよ。
バーバラ曰く、「私のおじいちゃん、フリーメイソンに入ってたわよ」・・・
そ、そんな身近にフリーメイソンが・・・かなちゃんも興奮。
靴と帽子をたくさん買って最後はみんなでクッキーをいただきました!

六日目は隣町で初めての店へも何軒かいってみた。とてつもなく大きなアンティークモールで
野垂れ死にしそうになりながらも、歩く、歩く。・・・のわりには私達には豪華すぎて収穫は少なかった。
晩餐会とか開くんですか!?みたいな巨大なダイニングセットたちが沢山・・・さすが、アメリカです。
やっぱり田舎の小さな店のがよかった。やたらと折りたたみ椅子を買った気もするけど・・・
そして・・・あっという間にパッキングの日。買うだけなら楽しいのだけど。
かなちゃんと試行錯誤を繰り返し、夜中の一時くらいになんとか終了。
朝七時に起きて輸出用の書類を作る。ボロ雑巾のようになって終了し、ふとニュースをみると・・・
た、竜巻警報が出ているではありませんか!?テキサスには5年半住んだけど、こんなの初めてだった。
「近くの店に行ってから一度ホテルに戻ってニュースを見よう」と店から戻る途中けたたましいサイレンが・・・
まわりを見ても消防車はいない・・・不思議に思いながら運転しているとラジオからもサイレンが・・・
どうやら警報のようだ。急いでホテルにもどってニュースを見ると、竜巻はすぐ近くまで来ている。
お天気のキャスターが「窓のない部屋にいって、ふとんで頭をカバーして、出来るだけ避難して!」
と叫んでいる。外がガチャガチャうるさいなと思って外を見てみると、なんとゴルフボール大の雹が降っている。
一応荷物をバスルームに移動して息をのみながらニュースを見ていた。泊まっていた所は暴風雨だけだったけど、
昨日行った町で家が吹き飛んで、トレーラーまで宙を舞っている映像が流れていた。
結局全部で12個の竜巻が発生したとか。でもみんな無事だったそうで、よかった。
飛行機も400機ほど雹の被害で欠航だった。アメリカ、恐るべし・・・
わたしたちの便は翌日。なんとか飛んでくれたけど、満席の上、揺れまくり、
かなちゃんにしがみついて帰って来たのはいうまでもございません・・・
新しい荷物は今月後半には店頭に出せそうです。ぜひ遊びに来てやって下さいね。
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