相変わらず、バタバタしている店長です。なぜ私が最近バタバタしているかというと・・・
突然ですが、5月に
ギャラリーfeveにて
前川千恵さんと二人展を行うこととなりました。
去年に千恵さんにお誘いをいただいて、私などにとても恐れ多いと散々悩んだあげくでしたが、
せっかくいただいたこの機会を大切にしたいと思い、できる限りのことをやってみようと思いました。
千恵さんは鞄、私はやはり、洋服です。
布はやはり、フランスやイタリアのデットストックのリネンを主に使うのですが、
それらは全てナチュラルな色なので染めてみたいなと思っていました。
そして、染めるなら本藍で染めてみたいと思っていました。
昔骨董市で藍染の布を初めて手にしたときに忘れられなかった、何年経っても美しい深い色。
そして一度染めた糸や布は強度が増し、虫もつかなくなるので長持ちするのだという藍。
せっかく結城に住んでいるので、結城紬の糸を染めていらっしゃる紺屋さんに
勇気を出してあたってみたのですが、昔から絹糸を染めていらっしゃる伝統ある染物屋さんでは
やはりなかなかリネンの製品染めをお願いできるところはありません。
やっぱり無理かなと諦めかけていたときに一軒の紺屋さんで自分で染めるならということで
藍染をやらせていただけることになりました。嬉しくて嬉しくて、飛び上がりそうになりました。

これが”すくも”という藍の葉です。
これを御主人が発酵させ、一週間くらいかけて染めれる状態にもっていくのだそうです。
それからも温度管理なども大変で、「やり始めると、どこにも行けない、手がかかるよ」
とご主人はまるで自分の子供の様に藍のことを話されます。

ここで染める作業をします。何度も藍につけては絞り、空気にあて、最後に水ですすぐのですが、
その瞬間、本当に美しい青い色となり、私は鳥肌が立ってしまいました。

ご主人は本当にご親切に教えて下さり、藍染の良さや、桜染めのお話などもして下さいました。
人から人へ、長い間大切に伝えられてきた藍染。
人の手による、思いのこもった染物。
私の服で、ほんの少しでも、そんな素敵なことを伝えられたら嬉しい・・・