コンクを出てペリグー方面に向かうのは決まっていたのだけれど、
ホテルのお姉さんにおすすめの街を聞いてみた。
お姉さんは、迷わず、ユネスコの世界遺産である"Rocamadour"をすすめてくれた。
黒いマリア像のあるやっぱり巡礼地、そしてやっぱり崖っぷち。とても美しいけれど、とてもこわいー。
いったい昔の人はこんなところで車もなく、どうやって生活されていたのか・・・

高いとこ好きな崖っぷち女子達。そして次に行った街も高くはないけど崖っぷち。

あまりにもずっと崖っぷちドライブに一人大汗をかいてぐったりしてしまった。
やっと標高の低いペリグーの街にたどりつき、ほっとしたのもつかの間、宿の予約が入っていない!
どうやら英語のできるムッシュが予約をとったけど、英語を話さないマダムは見落としてしまったよう。
とっても親切なマダムは「いま空いてる部屋掃除しとくから、ご飯食べてきて!」
アンティークが大好きなとても可愛いマダム、そして申し訳なさそうに挨拶にきたムッシュは
ワインをプレゼントしてくれた。初めての日本人の宿泊客にマダムは大興奮してくれました。

巡礼地を巡る旅!?も終わり、とうとうボルドーへ。
この日はフリマ巡りの予定でしたが、ファミーユの強烈雨女Kちゃんのおかげか、雨。
私は一人、ナビの標高が0mになったことにやたらと興奮していたのでした。

雨でもボルドーは大きなマルシェが出ていました。可愛いロバの子供たち。
フォアグラの産地だけあってマルシェの屋台にまで鴨のマグレとフォアグラがあり、せっかくなのでお昼を。
おなかいっぱいで、とても可愛い民族衣装の人たちに近づいていくと・・・全員おじいさんとおばあさん!
衣装に見とれていると、可愛いおばあさんに急にがっしり手をにぎられ、「あなたも踊る?」と言っているみたい。
ムリですーと逃げようとしたのに旦那に背中を押しこまれ、ダンスの輪の中に入るはめに・・・
おばあさんは「フランス語出来ないのね、でも大丈夫」(たぶん)とにっこり。
絶体に下からでないと手を握らない紳士的なおじいさんたちにクルクル回らされ、けっこうハードなダンス。
でもみんなはじけんばかりの笑顔で、終わったあとは心も体もすっかりポカポカ暖かくなってしまった。

この日の宿はボルドーから20分くらいのposensacのシャトー。
シャトーといってもシャンブルドットになっていて、空港も近いし車ならとてもお勧めです。
昔はワインを扱っていたシャトーで、当時のラベルが飾ってあります。

そして、案内された部屋は・・・空きがなかったのか、なんとスイート。広い!

ベットルームも素敵。2階の部屋もかわいかった。

翌日サンテ・エミリオンに行くというと、宿のムッシュが「高速を使わずに行くと途中のブドウ畑が綺麗だよ」と。
本当に一面のブドウ畑でした。

世界遺産、サンテ・エミリオンの風景です。ミディ・ピレネーであまりにも凄い景色を見すぎて
なんだかみんなでピンとこなかったけど、ワイン好きにはたまらない街でしょう。

今回の旅行はこんな感じでした。
印象的だったのは昔から変わらない姿の巡礼地の小さな村々。そして祈る人たち。
マリア様に旅の安全を祈ってみたけど、祈るって改めて自分の心の中をみつめる時間のような気がした。
毎回田舎を巡って感じるのはみんな地元のものを大切に、地産地消があたりまえなこと。
そして古いものはフリマで売ったり買ったり、また修理して大切に使っている。
そして、それをみんなが心から楽しんでいる。
日常のちょっとしたところに楽しいこと、幸せなことが沢山あふれているのをまた思い出させてくれたのでした。